起業家が目指すべきは、時間の「浪費」ではなく合理的な「消費」

多くの札束を握りしめて夜の銀座や六本木に繰り出し、高級クラブでキレイなホステスと一緒にお酒を飲む・・・。

起業家となってお金を稼いで、こういった楽しみに時間を費やすことを、私は決して否定しません。ただし、ほどほどにしないと、時間をだらだらと浪費してしまい、起業家として目的に向かうスピードを阻害することになります(ちなみに、冒頭の「多くの札束を握りしめて」というのは、キャッシュレス全盛の今の時代、ちょっと古い表現でしたね。まぁニュアンスが伝わってくれればそれで良しと思うことにします(笑))。

交渉事にはグレーゾーンが存在する

中には、取引先の担当者とともにこういった飲みの場に繰り出し、楽しくグラスを交わしながら、一方でビジネスの交渉事を進める。そういったケースもあるでしょう。私も数々のビジネスの現場を切り抜けてきた経験上、難しい交渉事ほどグレーゾーンというものが存在することは十分に承知しています。

そしてそのグレーゾーンをうまくいなしながら交渉事を有利に進めるのに、高級クラブの雰囲気やお酒の力が適切に作用することがあることも分かっています(事実、そういった経験が何度もあります(笑))。

だらだらと時間を浪費しない

「時間は1日24時間、この世で唯一、誰にでも平等に与えられたものだ」などという言葉を聞いたことはないでしょうか。

確かにそうなのですが、だらだらと浪費してしまえば、平等も何もあったものではありません。起業家たるもの、成功という目的に集中し、そこに向かって一心不乱に有限である時間を投資する。つまり、「合理的に時間を消費する」。これが本来の姿であるべきです。

高級クラブでは「オーバーヘッド」が発生する

私が心配しているのは、高級クラブという場所で発生する「オーバーヘッド」という産物。本来、交渉事をするのに、酒の力など借りず、それのみに集中して一気に推し進められるに越したことはありません。

だらだらとホステスとの会話に時間を費やしてしまうと、いつしかそのオーバーヘッドが本質となり、その沼から抜けられなくなって、1人でも毎日のように足繫く通うことになる(笑)。その結果、冒頭で触れた通り、起業家としてのスピードをどんどん阻害することになってしまうのです。そしてその流れは、一度ハマってしまうと加速する一方。ある意味ではギャンブルと一緒なんですよね。

もちろん、ビジネスは相手がいてこそ成り立つものであり、すべてを合理的に進めるのが難しいケースも多々あります。そのために「高級クラブで接待」なんていう状況も、未だになくはないでしょう。

しかしながら、起業家として、ここに書いたようなことを意識しながら常日頃行動していれば、少なくとも高級クラブの雰囲気やキレイなホステス、さらにはお酒のおいしさに、流されてしまうような時間の使い方はせずに済むはずです。

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