起業家の方とお話をしていると、まさに百人百様、様々なタイプの方がいらっしゃることが分かります。
年齢も、性格も、携わる業種も、起業した時期も環境も、皆それぞれ違う訳ですから、当然と言えば当然のことなのですが、とはいえ実は、とある基準で考えてみると、明確に2つに区別出来るという事実が見えてくるのです。
というより、話をしているうちに自然と感じてしまうものなのですが…。
それは、起業家、すなわちトップとして「腹をくくっているか、そうでないか」です。
「腹をくくったからこそ起業しているんだろう」と言われればそれはそうなのですが、ここで言っているのはそのレベルの話ではないのです。
要するに、明確で揺るぎない「トップとしての盤石な覚悟があるかないか」と言い換えてもいいかもしれません。
腹をくくっている起業家と、そうでない起業家
腹をくくっている起業家は、もう雰囲気からしてそうでない方とは一線を画しているのですが、何より発言における説得力、そこから窺える責任感、そして判断の速さなどからくる会話のスピード感が、全く違うのです。
「竹を割ったよう」という表現がありますが、まさにその通りで、気骨があり、さっぱりとしていて、質問をしてもスパンスパンと答えが返ってくる。
そういう反応は、こちらも非常に気持ちがいいものです。
さらには、言っていることに一貫性があってぶれていないし、矛盾も感じない。
起業家としてのポリシーにも、その方の人間性そのものにも、一本のしっかりとした軸のようなものがある。
まさに、人間としての強さを感じさせ、これなら頼りがいがあるだろうなと、思わずにはいられないのです。
※参考 →「起業家としての成長と、人間として強くなること」
そして、腹をくくっていない起業家というのは、概ねその真逆であると考えていただいて間違いがありません。
すなわち…。
まず何より会話にスピード感が出ない。
自らの発言に責任を持ちたくないという心理が働いているのか、とにかく質問に対する反応が悪い。
返答が明確でなく、全くもって抽象的でよく分からない。
他人事のような物言いをする方さえいらっしゃいます。
故に、その内容は矛盾だらけだし、一貫性がなく、人間としての魅力も感じない。
隙あらば逃げ出したいとか、楽をしたいとか、そんな雰囲気すら覚えてしまう。
サラリーマンと同じような感覚なのか?
あるいはサラリーマン気分が抜け切れていないだけなのか?
そんな疑問さえ感じてしまう方が多いのです。
※参考
→「サラリーマンと起業家の違い」
→「サラリーマンと起業家の違い(その2)」
分かりやすくするために、少々極端な表現を用いた部分もありますが、既に腹をくくっている起業家と、そうでない起業家とでは、多かれ少なかれ、このような違いが見られるものです。
そして、腹のくくり具合が半端でない起業家の方ほど、周りからは「変わり者」と見られてしまうくらい、常人とは一線を画していたりします。
※参考
→「成功している起業家は単なる変わり者なのか」
でもそれって、確かに突飛で、破天荒なんだけど、見方を変えればすごく魅力的で、極めて人間らしいとも言えるのではないでしょうか。
一歩ずつその境地へ
さて、腹をくくっている起業家の方だって、全員が全員、最初からそうだった訳ではないでしょう。
起業家として経験を積んだり、勉強をしたりしていく中で、トップとしての覚悟が身についていったのだと思います。
要するに、一朝一夕で今の状態になった訳ではないということです。
とあるセミナーに参加したからとか、とある成功者の講演を聴いたからとか、とある書籍を読破したからとか、そういう一時のイベントでブレークスルーするようなものではないということです。
もちろん、そういったイベントがきっかけになることはあるのでしょうが、基本的には本人自身が、コツコツと時間をかけ、少しずつ努力することで、その境地に近づいていったはずなのです。
そしてまさに、当サイトの目的というのは、そこにあるのです。
腹をくくり、起業家としての盤石な覚悟が築かれた境地へ、毎日一歩ずつでも近づいていただくために、私は日々、記事を執筆しているのです。
微力ながら少しでもその助けとなれば、それ以上の幸せはありません。