よく言われることですが、人が発する言葉・所作・行動などすべてのアウトプットは、あらゆる変化の過程はあれど、その人がインプットした内容に基づいています。
他の人と話をしたり、本や新聞を読んだり、Webサイトを閲覧したり、テレビや映画を観たり…あるいは、電車やバスに乗ったり、自ら車を運転したり、どこかに旅行したり…はたまた、スポーツをして体を動かしたり、数々の趣味に没頭したり…。
それらすべての過程で、何がしかのインプットを受け入れているはずです。
つまり、発言や行動などのアウトプットを行う際には、それに対する周りの反応や環境の変化といった、あらゆるインプットが同時に行われているのです。
要するに、一人の人間におけるアウトプットとインプットは、鶏と卵の関係のように、どちらが先だとか、主従関係にあるとかいった類いのものではなく、切っても切り離せない、お互いに依存し合い、グルグルと回る、同じサイクル上にあるものなのです。
これはいったいどういうことを意味しているのでしょうか。
それはまさに、掲題の通りで、「素敵なアウトプットは、素敵なインプットから」生まれるということです。
さらには、その逆もしかりで、「素敵なインプットは、素敵なアウトプットから」生まれるということなのです。
質の良いインプットを意識した情報収集を
巷には、「あの人の言うことは、すべて人の話の受け売りに過ぎない」などと言われてしまう人がいますが、上述したような意味から鑑みれば、アウトプットには必ずそれの基になるインプットが伴っている訳で、極論、世の中の人間がしゃべることなんて、すべてどこかからの受け売りであるとも言える訳です。
もちろん、仕入れた知識なり情報なりを、通り一遍にそのまま発するのではなく、自らの考えで噛み砕き、オリジナルの見解にまで昇華させる努力をするということは、非常に大事です。
しかしながら、その際の情報の噛み砕き方とか、外への発し方とか、その過程のあらゆる面において、少なからず何がしか過去のインプットの影響を受けているはずです。
そうやって考えていくと、質の良いアウトプットを発するためには、日々いかに意識して質の良いインプットを求めることが重要であるかが、身に染みて理解出来るかと思います。
起業家たるもの、常にそれを心に留めながら、普段の情報収集や自己鍛錬に努めるべきなのです。
成功は、些細な積み重ねの先にある
日々頑張ってはいるんだけど、望むような劇的な変化や大きな改善には、まだまだ至っていないと感じている方。
あるいは、そこそこうまくいってはいるんだけど、何となく頭打ちで、いまいち成功に近づいている感じがしないという方。
ぜひ、意識して「インプットを変える」ことに注力してみてください。
些細なことでもいいんです。
それが巡り巡って、大きなアウトプットの変化や、劇的な環境の改善に、繋がることがままあるからです。
私の知人は、自宅から仕事場へ、バスでも電車でもほぼ同じ時間で通勤が可能という状況にあったのですが、試しにこれまでのバス通勤を電車通勤に変えてみたところ、自らを取り巻くビジネス環境や、周りとの人間関係が、目に見えて大きく変わったという経験をしたそうです。
そこに働いたメカニズムの細かいところは、本人ですらよく分かっていません(笑)。
ですが、上述したように、些細なインプットの変化が、巡り巡って環境の改善に繋がったのであろうことは、想像に難くありません。
似ているようでも、バスと電車では、走っている際の景色などはもちろん、それを利用する(同乗する)人間の属性など、あらゆるインプットが変わってくることでしょう。
また、慣れ親しんだ習慣を変えたことで、心情的にリフレッシュ出来た面もあるでしょう。
さらに本人に聞いてみれば、始発の関係で、電車を使ったほうが、バスよりも落ち着いて座れることが多いそうです。
例えばもし、その間に本を読んだり、スマートフォンで情報収集をしたりしていたとすれば…もしかしたらそれが巡り巡ってバタフライ効果となって…などということが考えられるのです。
※参考
→「ヒントもライバルもあらゆるところに」
バタフライ効果については、このページにある、文字通り「バタフライ効果」という節をご参照ください。
つまり恐らくは、意識してインプットを変えてみたことで、ひいてはそれにより自らのアウトプットが変わり、さらにはそれによって周りの状況も変化していったということなのです。
これを、決して強引なこじつけなどと思うことなかれ。
とかく、成功を掴むためには、間違いなくこういう些細な変化の積み重ねが大事になってくるのです。