起業家としての高い意識と人間性、それに伴う生き方やライフスタイルといったものは、必ずやその人が行うビジネスにも表れてくるものです。
すなわち、起業家自身の生き方やライフスタイルが、自らの事業が持つブランドイメージとして反映されてくるということです。
逆に言えば、己が推し進める事業のブランディングを鋭意行いたいのであれば、まずは起業家(トップ)である自分自身の生活自体を変えてみることがその第一歩であり、最も手っ取り早いブランディング戦術であるということなのです。
そしてこれはもちろん、起業当初の黎明期などで、事業の規模がまだ大きくない状態であるほど、より顕著に表れるものです。
言わずもがな、「スキマビジネス」や「マイクロビジネス」などをも含めた「スモールビジネス」と呼ばれるような形態であれば、商品やサービスに対して起業家の生き方やライフスタイルがもはやダイレクトに表れてしまうといっても、決して過言ではないのです。
※参考
→「スモールビジネスの可能性」
→「ビジネスは拡大することがすべてではない」
起業家の生活とビジネスの関係
過去にも触れたことがあるのですが、私が接する起業家で、ビジネスがうまくいっている方というのは、ほぼ間違いなく生活に品位があり、基準の高さを感じさせてくれるという事実があります。
その方の周りにいる人たち、すなわち、お付き合いされている人間のレベルも、総じて高いことが多いようです。
これは決して、諸所にお金をかけたハイソな生活を送っているという意味ではありません。
ご自身の意識の高さや、人間としての厚みを大いに感じさせてくれるということです。
大変な忙しさであるにも拘らず、仕事一辺倒で息苦しくなるような窮屈な生活ではなく、遊びや社会活動なども適度にこなし、充実した余暇を過ごすことでそれをまた仕事への活力とするなど、十分な余裕が感じられるということです。
生活にリズムがあり、人生を謳歌している様子が見て取れるということです。
そのことを鑑みてもやはり、起業家の生活状況と、自身が行うビジネス潮流とは、間違いなく密接に関連していると言わざるを得ないのです。
※参考
→「生活を見ればその人が分かる」
→「出来る人ほどよく遊ぶ」
それらは相互依存の共同体である
もちろん、そもそもビジネスがうまくいっているからこそ、生活全体に張りと潤いが生じ、それが高い品位となって表れ、すべてが円滑に回っていくのでは?…といった疑問は生じますし、実際にそういった側面はあるでしょう。
要するに、ともすれば鶏と卵の関係のように、どちらが先かを議論したくなる類いの話ではあるのですが、恐らくそういった議論はこれに関してはほとんど意味がありません。
それらは常に密接に相互依存し、運命を一にする共同体だからです。
いずれにしても間違いがないのは、それらが一朝一夕で出来上がるものではないということです。
付け焼刃の生き方や、偽りのライフスタイルが、その人のビジネスにプラスの影響を及ぼすようなことはありません。
そこには相応の努力や積み重ね、それに伴う時間の経過が、必要になってくるのです。
すなわち、起業家としての普段からの姿勢や意識、一日一日における生き方の積み重ねが、その人のライフスタイルとなり、生活全体の品位となって、ひいてはビジネスにおいてもそれが徐々に、ブランドイメージとなって映されていくのです。
それによってビジネスが軌道に乗れば、さらに高いレベルの意識が醸成され、ひいては普段の生活もより品位のある、魅力的なものになっていくことでしょう。
うまくいっている起業家においては、総じてこのサイクルが確固たるものとして確立されていると言えます。
すべてはちょっとした改善や変化の積み重ねから
ともあれ、起業家たるもの、普段の意識や人間としての姿勢、自身の生き方やライフスタイルから投影される生活の品位といったものが、自らのビジネスにおける「ブランド」という側面に大きな影響を及ぼすということを、強く意識しておくべきでしょう。
とはいえ、最初は何も大袈裟に考える必要はありません。
言葉遣いや立ち居振る舞いといった言動に気をつけてみるとか、周りの人への思いやりを意識してみるとか、自らに課する目標に対してより注力してみるとか、勉強などの自己啓発や啓蒙活動を積極的に行ってみるとか…。
あるいは、長年惰性で行ってきた習慣をやめてみるとか、あえて新しいコミュニティに飛び込んでみるとか、毛嫌いしていた何かに挑戦してみるとか、新たな趣味を開拓してみるとか…。
,etc,etc,etc…
そんなちょっとした改善や変化の積み重ねが、徐々に起業家その人のライフスタイルを形作っていき、ひいてはその人が行うビジネスのブランドイメージを形成し、事業の成否をも左右するような大きなものへと昇華されていくのです。
つまるところ、成功を手に入れるためには、間違いなくまずは些細なことの積み重ねから、始めてみるべきなのです。
その大切さは、以下の過去ページにも詳しいので、ぜひご参照くだされば幸いです。
※参考
→「素敵なアウトプットは、素敵なインプットから」