出来る方法を考える

ビジネスに限らずですが、何かこれまでとは違ったことをしたり、新しいことに挑戦したりしなければならない局面に立った際、それを出来ない理由、やらない理由を、延々とまくし立てて、決して自分ではやろうとしないタイプの人間がいます。

悲しいことに、どんな組織やコミュニティにおいても、そういった人は決して小さくない割合で存在するものです。

このタイプの人間は、まず間違いなく起業家には向いていません。

そもそも起業なんて、やることほぼすべてが挑戦であって、積極的に出来る方法、やれる方法を考えていかなければならないのです。

根本的に思考の方向が正反対という訳です。

出来ない理由など、誰だっていくらでも並べ立てることが出来ますし、多くはただの言い訳であって、そこから生まれるものは何もないのです。

出来ない理由などすべて覆すことが出来る

とはいえ、様々な問題で、本当に出来ない、あるいは今はやるタイミングではない、といったことはあるでしょう。

そういった状態でも、起業家たるもの、ではどうしたら出来るのか、いつなら出来るのか、といったことを積極的に考えていかなければ、何も前には進みません。

出来ない理由をその内容で考えると、概ね3つに大別することが出来ます。

そして実はそもそも、出来ない理由など、以下の通りすべて覆すことが出来るとされているのです。

出来ない理由(その1):時期の問題

今は出来ない、あるいは最適なタイミングではない、といったものです。

これは、環境が変化する、準備が整う、などで現状が変わってくれば、出来るということになります。

出来ない理由(その2):規模の問題

一人では出来なかったり、今の組織規模では到底無理だったり、といったこともあるでしょう。

これも、問題を最適な規模まで分割して一つ一つ片付ける、あるいは組織を大きくして対応する、などの方法で、決して不可能ではないことが多いのです。

出来ない理由(その3):方法論の問題

既存の方法では出来ない、あるいは今の状況では知識不足・スキル不足などの問題で対応が難しい、といったものです。

これは間違いなく、新たな方法を模索する努力と、それを適用する勇気さえあれば、何とかなるはずです。

そこには、既成概念に囚われない思考や、発想の転換が必要となってくるかもしれません。

あるいは、知識不足・スキル不足などが認められるのであれば、勉強するなり、訓練するなり、専門家に助力を依頼するなりしなければならないでしょう。

いずれにせよ、決して出来ないことなどないのです。

戦略的な「出来ない」は存在する

さて、上述した3つの問題(出来ない理由)ですが、1つ目の時期の問題に関して言えば、確かに状況が変わるまでじっと待たなければならない局面などもあり、それすなわち、現状では不可抗力の要素も含まれるため、致し方ない部分はあるでしょう。

同様に、2つ目の規模の問題に関しても、組織の拡大や成長という課題に対してまず優先的に手を着けなければならなかったりと、酌量の余地は大いにあるかもしれません。

しかしながら、3つ目の方法論の問題に関しては、起業家としてこれを出来ない理由とするのは、最も避けたい内容です。

既存の方法では出来ないのであれば、新たな方法を模索してみたり、知識不足・スキル不足で出来ないのであれば、自らや組織の成長を促したりと、まさにこの問題を解決することが、起業家としての主要な仕事の一つであると言えるからです。

要するに、方法論の問題を盾に「出来ない」と言ってしまうようなことが続くのであれば、起業家としての大事なタスクを放棄し続けるのと等しいことになり、自らの起業家としてのスタンスを改めて考え直さなければならないでしょう。

しかしながら、いついかなる局面においても、起業家は決して「出来ない」と言ってはならない、ということではありません。

起業家としての責任感が故に、そもそも無理な要求までをも受け入れてしまうことが是かというと、それはまた違う訳です。

戦略として、あえて「出来ない」という態度を示すこともやむを得ないケースは、大いに存在するでしょう。

この続きは、過去に言及した以下ページに譲りますので、ぜひご参照ください。

※参考
→「成功者は「出来ない」とは言わない?
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