びっしりと細かい、極めて緻密な計画を立てる人がいます。
まさに、1日のスケジュールについて、分刻みで計画を立てるような人です。
作成されたその計画表たるや、緻密にして綿密、精巧にして精密という…。
EXCELなどを用いて、分単位に細分化されたタスクが目一杯詰め込まれており、場合によってはそれらが綺麗に色分けされていたりします。
初めに申し上げておきますが、当記事の目的や主旨は、決してそれを否定するものではありません。
「スケジュールは分単位で!」「分刻みの行動計画を立てろ!」といった言説は、現在もたくさん存在し、一定の説得力を持つ素晴らしい内容のものも多いですので、それがダメであるという訳では決してないのです。
ただ、そのやり方が「自分に合わない」という人は、大勢いるはずです。
何を隠そう、私も立派なその一人です(笑)。
緻密で精巧な計画やスケジュール、ましてや分単位でびっしりと…などといったものは、決して立てることが出来ません。
どうも、自分が機械にでもなったような気がしてしまって、ダメなんですよね(笑)。
よしんば、そういう計画やスケジュールが立てられたとしても、それを実行することなど、まず100%私には無理なのです。
フットワークを考えた計画やスケジュール
そういった計画やスケジュールが自分に合わない理由は、ずぼらでいい加減な性格のせいじゃないかと言われてしまえばそれまでかもしれません(笑)。
それはそれとして、私が自分で考えるその最も大きな理由は、少なくとも私にとって、「遊び」のない、アクシデントや状況変化に対応出来ない計画やスケジュールは、必ず失敗してしまうものだからなのです。
特に、厳しいビジネスの世界で繰り広げられる事業という日々の戦いにおいては、予想外の出来事やアクシデントが発生することなど、日常茶飯事です。
そういった状況において、分刻みの綿密な計画やスケジュールを立てていると、それが破綻してしまうだけではなく、その計画やスケジュールの存在自体がストレスとなり、予想外の出来事やアクシデントに臨機応変に対応することがままならなくなったりします。
「計画通りに」「スケジュール通りに」といった意識が強くなり、起業家としての生命線とも言えるフットワークに、影響をきたしてしまうのです。
そうならないためには、適度に「遊び」や「余裕」を設けた計画やスケジュールが、私にはちょうどいいのです。
もっと言えば、「ジャパネットたかた」のテレビショッピングのように、本番開始10分前でも事態に応じて内容を変更してしまうくらいのフットワークが大事であると考えているので、場合によっては極めてファジーな計画を作ったりします(もちろんそれは、状況に応じてですが)。
※参考 →「フットワークの良さが決め手」 上述した「ジャパネットたかた」のフットワークについては、このページをどうぞご参照くださいませ。
紋切り型の計画やスケジュールには意味がない
さて、繰り返しになりますが、計画やスケジュールには人によって合う・合わないがありますので、決して緻密で精巧な計画やスケジュールを否定している訳ではありません。
どれがいいか、どれが悪いかは、本人が様々な試行錯誤を繰り返しながら、自分にあったものを決定していけばいいのです。
しかしながら、どんな形であれ、状況変化やアクシデントに対応出来ないような紋切り型の計画やスケジュールには、あまり意味がないでしょう。
特に、毎日がダイナミックに激動する起業家であれば、そこに「遊び」や「余裕」の要素が必要になってくるはず…というのが、私の考えなのです。