不満から対案を考える

常に不満ばかりをたらたらと並べ立てている人がいます。

何に対しても、誰に対しても、必ず良くない点をあげつらい、文句を口にしているような人です。

まさに、重箱の隅をつつき、些細なことにケチをつけ、揚げ足を取っているような人です。

 ・
 ・
 ・

そのような人は、ビジネスの場においても、必ず一人や二人は存在します。

あらゆる不満を口にし、すべてを批判することで、その対象のことを「ちゃんと考えている」「いつも気にしている」と言わんばかり、それで仕事をしている気になっているような人です。

それによって、自らの優位性を保とうとするような人、逆に言えば、周りを悪く言うことでしか、自らのプレゼンスを示せないような人です。

そういう人に限って、自分では何も考えやアイデアなどを持っていないものです。

要するに、不満のみに留まり、「ではどうしたらいいのか」という考え、いわゆる「対案」などは決して持ち得ないのです。

不満を持つのは悪いことではない

不満を持つこと自体は、決して悪いことではありません。

極論、世の中のあらゆる発明や、生活を豊かにする便利グッズなどは、人々が抱える不満から生まれてきたものだからです。

つまり、あらゆることに対して不満を抱くような人は、観点や考え方を少し切り替えるだけで、優秀な提案やアイデアを生み出す能力を秘めているとも言えるのです。

言い換えれば、不満を口にし、批判を行うことは、ある意味で状況を改善したり、事態を改革したりする大いなるきっかけとなり得るのです。

そういう意味では、不満ばかりを並べ立てているような人は、それを前向きな力に変えることさえ出来れば、そしてそこに大いなる行動力が伴えば、起業家として大きく成功することも決して不可能ではないということが言えるのかもしれません。

不満は建設的なものであるべき

ただ、そうなるためには、不満自体が前向きでポジティブな志向に沿ったもの、いわゆる「建設的な不満」でなくてはなりません。

そして、建設的な不満であれば、間違いなくそこから対案や解決策などの、新しい提案やアイデアが生まれてくるはずなのです。

要するに、不満は中途半端であってはいけないのです。

なぜ不満なのか、何が良くないのか、といったことを徹底的に掘り下げ、ともすれば数値や金額に換算し、定量的に量れるようなものにまで昇華しなくてはなりません。

そこまで掘り下げれば自ずと、対案や解決策のヒントが頭をもたげてくるはずなのです。

すべてを数値や金額に換算し、定量化するような考え方は、つい先日公開した以下のページにも詳しいので併せてご参照ください。

「不満を定量化する」といったことに対する何がしかのヒントも、得られることがあるのではないかと思います。

※参考
→「時間に対する起業家思考

不満をビジネスに結び付ける

ともあれ、特に起業家たるもの、漠然とした不満を持つだけの状況に留まっていてはなりません。

そこから生まれる対案や解決策によって、何がしかのビジネスに結び付けてしまうような、踏み込んだ思考を持っていたいものです。

しかしながら、そこまでの状況になり得るためには、時間をかけて相応の訓練を積み、感覚を研ぎ澄ますことが必要とも言われています。

訓練と言ってしまうと少し構えてしまう向きもあるかもしれませんが、まずは、単なる不満に留まらず、「ではどうしたらいいのか」というところにまで思考を発展させる意識を強く持つということ。

そこから始めてみることが大事なのです。

※参考
→「主役はあくまで起業家自身」
→「出来る方法を考える
タイトルとURLをコピーしました