何をもって成功とするのか

一口に、「起業で成功したい」とは言っても、何をもって成功とするのかは、当然、人によって異なるはずです。

起業したきっかけ、目的、舞台に選んだ事業内容など、一人一人の起業家によって当然、変わってくるからです。

相同の問題として、「幸せ」とか「幸福」とかいったものに関する議論が一般的なものとしてあります。

「幸福の定義は他人が決めるものではなく、大事なのは自分が満ち足りているかどうかである」といったことはよく言われますよね。

これも、育った環境も、元々備わっている人格も、何もかもが一人一人異なるのですから、当然のことです。

要するに、客観ではなく主観を大事にしましょう、という話です。

人生におけるプライオリティは人それぞれ

人生において、何を最も大事と捉えるか、何を最も優先するのか、何に最も幸せを感じるのか、といった定義や基準、すなわち、人生におけるプライオリティをどう考えるかは、人それぞれです。

前述の通り、生まれ育った環境、持っている人格や性格、さらには今現在の状況など、あらゆるものが一人一人の人間によって変わってくるからです。

何よりもお金が最優先、故に起業においてもとにかく収益を上げることに命を燃やし、金持ちになることが成功の第一義、という人もいるでしょう。

また、同じようにお金が最優先の人であっても、とにかくまずは1000万円稼ぎたい人、1億円稼いでようやく満足する人、10億円稼いでも満足出来ない人…というように、様々な考えの人が存在するはずです。

あるいは、とにかく家族を大事にしたいなどの理由から、時間に縛られない生活を送ることで、ワークライフバランス(仕事と生活の調和)が実現出来なければ起業した意味などない、という人もいるでしょう。

これらはもはや、どれが良くてどれが悪いとか、どうすべきとか、どう考えるべきとか、そういった問題ではないのです。

大事なのは主観的な視点

冒頭で、幸福の定義に関して、客観ではなく主観を大事にしましょう、といった話に触れましたが、起業での成功を考える際にも、大事なのは主観的な視点です。

自分に素直になった時に、どう感じるのか、自身にとっての成功は何であると考えるのか、ということなのです。

もちろん、仮にもビジネスの世界ですから、採算が合わず生活が立ち行かない状態にも拘わらず「成功」と胸を張るのは少し無理がある気がしますが、そうは言っても、ミリオネアやビリオネアになって、世界的に有名になることだけが、成功ではないはずです。

ともかく大事なのは主観的な視点、自分自身でどう考えるか、なのです。

決して周りに惑わされてはなりません

客観視の存在が大きいと辛くなる

ただ、人間ですから、主観的な視点のみで何事も突っ走れるかというと、なかなか難しい局面がしばしば発生します。

どうしても、他人からどう見えるか他人と比較してどうなのか、といったことが気になってしまうのは、もはや仕方のないことです。

中には、そういった客観的な視点や他人の受け取り方を、最優先に考えてしまうことがある…という人がいたっておかしくはないでしょう。

そういう人にとっては、客観も主観も、両者が複雑に絡み合い、切り離せないものなのです。

ただ、その傾向があまりに強すぎると、辛いことが多くなります

自分の中で、客観視の存在が大きければ大きいほど、起業して成功するまでの道のりが、より険しくなるものなのです。

がむしゃらに成功に向けて突っ走る中で、客観という横槍が、どうしても邪魔をするからです。

それが高じて、すべてにおいて主観よりも客観のほうのプライオリティが高くなってしまうと、かなり成功は遠のいてしまうものと考えたほうがいいでしょう。

さらには、他人から良く見られること(客観視)が、自分自身の成功(主観視)であるという、主観と客観が同一化してしまう状態にまで進行してしまうことすら考えられます。

こうなると、起業家としてはかなり危険な状態です。

端的に言ってしまえば、これはいわゆる「自分の道を見失っている」という状態だからです。

主観でがむしゃらに突っ走る

成功を収め、大きな功績を残している起業家に、「変わり者」と評される人が多いのは歴史が証明しているところですが、それは彼らが、決して客観に惑わされることなどなく、主観でがむしゃらに突っ走ってきたから、ということも一因として挙げられるのではないでしょうか。

要するに、客観など気にしないため、時にその言動が他人の眼には奇異に映るという訳です。

※参考
→「成功している起業家は単なる変わり者なのか

言い換えれば、成功するためには、時として客観など一切気にせず、主観のみでがむしゃらに突っ走ることが必要なのかもしれません。

そして何より、それが実は、生きることを楽にするコツであり、人生を楽しむための秘訣であるのかもしれませんね。

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